【大熊町】活気を町に呼び戻したい! キウイフルーツでめざす復興

2021.01.26
地域密着 #キウイフルーツ#名産・グルメ#大熊キウイ#大熊町#碧のしずく

かつて「フルーツの香り漂うロマンの里」として親しまれた福島県大熊町。梨や洋ナシ、キウイフルーツなどの果樹生産が盛んな町でした。震災後に生産がとだえていたものの、10年経った今復興に向けて動き始めています。今回は、栽培復活をめざすキウイフルーツとその名産地大熊町について紹介していきましょう。

 

フルーツの町「大熊町」名産のキウイフルーツ

大熊町は太平洋に面しており、面積の半分以上が森林で占められる自然豊かな町です。西側は阿武隈高地の端にあたり、温暖な気候に恵まれています。震災前は、この豊かな自然と穏やかな気候を生かし、梨やキウイフルーツなど果樹栽培が盛んな町でした。阿武隈エリアから太平洋に向かって流れる熊川では、この町の特産品として遡上する鮭もまた名産品として親しまれていました。さらに、ヒラメやマツカワ・ホシガレイといった高級魚もまた町の特産品でした。

大熊町でキウイフルーツが生産され始めたのは、30年ほど前だと言われています。キウイと言えばニュージーランドが主な産地として知られ、輸入品が多いイメージですね。当時の大熊町では自宅の庭でキウイを栽培する家も多かったほど、身近な果物でした。

キウイフルーツは、ビタミンCをはじめビタミンAや酵素が多く含まれているヘルシーな果物。大熊キウイは、美の象徴「ビーナス」と名づけられました。みずみずしさと爽やかな香り、素晴らしい味わいの「ビーナス」は、栄養価の高い健康的な自然食品として大人気でした。

 

キウイフルーツの栽培をふるさと交流のきっかけに

震災後、たくさんの果樹園があった町の農業は寸断されてしまいました。2019年4月に避難指示が解除されたものの、町に帰還したのはかつて約1万人いた町民のうち、約3%だったそうです。

そこで着目されたのがキウイフルーツ。キウイフルーツの栽培を復活させることで住民をつなごうと、大熊町の有志が立ち上がりました。その名はメンバー約15人からなる「おおくまキウイ再生クラブ」。大熊町の町職員や住民がクラブのメンバーです。注目したいのは、キウイフルーツ栽培の復活目指すことで大熊町内、町外関係なく人たちの交流を目的にした点です。

代表の栗城英雄さんは、実は農業経験はありません。かつての町の特産品で、庭先で自家用に栽培する人も多く、町民にとって愛着が深い果物キウイフルーツ。このキウイフルーツの再生を町の復興に活かせないかと、現在千葉に町出身の元キウイフルーツ農家の指導を受けに訪れたそう。その方に栽培方法を教えてもらうことをきっかけに、キウイ再生クラブを誕生させたとのことです。

「おおくまキウイ再生クラブ」は2020年度から本格的に活動を開始。同年4月19日、大川原地区の5アールの土地に18本のキウイフルーツの苗木が植えられました。3~4年後の初収穫をめざしているそうです。ゆくゆくは、キウイフルーツの加工品の開発やキウイフルーツの木のオーナー制度なども考えたい、と夢は広がります。

その活動の様子は、大熊町復興通信「大川原ライフ」にも掲載されています。「大川原ライフ」は大熊町職員の有志で立ち上げた「ふるさと未来会議」のメンバーが手書きで作成した広報紙。キウイフルーツ栽培の再開に向けて、お手伝いを募り草刈りなどを行う様子も活き活きと描かれています。

さらに、大熊町民の有志がキウイのリキュール「碧のしずく」の試作品を完成させました。2020年6月にこの試作品を発表。このリキュールを造ったのは元キウイフルーツ農家の渡辺信行さんと有志の方々です。渡辺さんは震災前60アールの畑を所有し、年3トンあまりのキウイフルーツを収穫していたとのこと。原発事故で自宅と畑は手放さざるをえなかったものの、キウイ栽培を通してふるさと大熊町とのつながりを保ちたいと考えました。そこで2014年、いわき市の畑でキウイフルーツの栽培を再開。

2019年秋、台風19号の影響でダメージを受け、採れた果実の販売を断念。かろうじて収穫できたキウイを使って果実をたっぷり使ったリキュールを造ろうと思い立ちました。渡辺さんに協力する仲間たちが集まり、リキュールの試作品が完成。さわやかな風味や果実の食感が楽しめるお酒は、ロックはもちろん、ソーダで割ったりヨーグルトにかけたりしておいしく飲めそう。渡辺さんは「ふるさと大熊町の畑で栽培したキウイでこのリキュールを商品化したい」と胸を膨らませます。

 

まとめ 「キウイフルーツ」の歴史、文化的な価値、魅力とは?

かつて大熊町で盛んに栽培されていた「キウイフルーツ」。この果樹栽培を通してふるさと復興を目指し、活動の機運が高まっていることが分かりました。おいしいキウイフルーツを育ててまた町の名産品となるよう頑張っています。これからも応援してくださいね。

 

「キウイフルーツ」の歴史、文化的な価値、魅力

・「キウイフルーツ」は30年ほど前から大熊町名産のフルーツだった
・特産品のキウイを活かしたリキュールなどの開発も進めている
・避難解除の後、「おおくまキウイ再生クラブ」有志が立ち上がり栽培再開を目指している

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