【富岡町】時代を超えて地元に愛される「大倉山森林公園」と「塩の道」

2021.01.26
地域密着 #塩の道#大倉山森林公園#富岡町#散策#散策スポット

「塩の道」といえば、昔から生活に欠かせなかった塩や海産物を、海辺の地域から内陸に運ぶために使われたルートのこと。全国各地に存在しますが、特に有名なのは、新潟の糸魚川から長野の城下町、松本や塩尻までを繋ぐ「千国街道」でしょうか。富岡町にもそんな「塩の道」があり、「大倉山」を目指す散策ルートとなっています。今回は、この大倉山の「塩の道」にスポットを当ててみましょう。

 

「大倉山」登山をメインに、歴史に親しめる散策スポット

シンメトリーな山容が美しく、昔から地域の信仰対象としてあがめられてきた大倉山。山頂には鳥居と小さな祠があり、古事記などの神話にみられる「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」が祀られています。木花咲耶姫は山の神様で、富士山のふもとにある「富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)」など、全国の浅間大社に祀られています。「浅間」といえば、通常は火山を示す言葉ですが、この大倉山が火山であったかは不明。なぜ、木花咲耶姫が祀られるようになったのか、興味深いところです。

標高593メートルの山頂からは太平洋を望むことができ、天気の良い日は雄大な眺望が期待できます。近年は、大倉山森林公園として散策ルートが整備され、ウッドチップが敷かれていたり、散策のための遊歩道入り口から山頂まで約20分で到達できるなど、家族連れでハイキングを楽しめるようなスポットです。

「塩の道」は、この大倉山の南側を東西にのびる山道のこと。富岡町赤木地区近くにある登山口から、川内村の方へと通じています。昔の人々が塩や物資を運んだ風景に想いを馳せながら、大倉山山頂まで約2時間で到達できるルートです。

道中には、昔の旅人が難路の安全を祈った「馬頭観音」など、歴史に関する案内があるかと思えば、突然「不思議な木」として、「この不思議なケヤキは何に見えるでしょうか」などと、なぞなぞを問いかけてくる看板も出現。山間の植物などに親しむことはもちろん、そんな富岡町観光協会のユーモアに触れるのも一興です。

 

昔から、人々の生活に寄り添っていた「大倉山と塩の道」

当時「塩の道」は、浜通りと中通りの交流にとって重要な存在だったとされ、港に陸揚げされた塩や海産物が、川内村や三春、二本松へと運ばれていきました。1829年(文政12年)には、四国からの斎田塩が1000俵、1853年(嘉永5年)には1800俵が仏浜の港に到着し、三春、二本松に運ばれた記録が残っているようです。

近年では、大倉山が1998年に福島テレビが制定した「うつくしま百名山」にセレクトされ、ハイキングに訪れる人が増えたとか。遊歩道入り口からだとすぐに登山できるので、その足で他の山へと向かうハイカーもちらほら。地元住民の安らぎの場として、小中学生の森林学習の場としても活躍してきた大倉山。気負わず、気軽に足を運ぶことができる、親しみやすい山のようです。

ところで、2015年12月に誕生した富岡町のマスコットキャラクター「とみっぴー」をご存知ですか? 富岡町の鳥「セキレイ」をモチーフにした可愛らしいマスコットですが、なんとこのキャラクターの生まれた場所が「大倉山」なのです! 遠い昔から、大倉山に住んでいたセキレイの妖精「とみっぴー」が、灯りが消えた麓の町を案じて、散り散りになった町の人に会いに行く。そんなストーリーに復興への願いが込められています。大倉山が、富岡町の人々にとって大変に親しみ深い存在であることがわかるエピソードですね。

 

まとめ 「塩の道(大倉山森林公園)」の歴史、文化的な価値、魅力とは?

かつて、人々の生活に欠かせない重要な役割を担っていた富岡町の「塩の道」。今では、人々が森林に親しむハイキングコースとして活躍しています。その中央あたりに位置する「大倉山」は、古くから浅間神社をお祀りし、人々の憩いの場、教育の場として、今も昔も身近な存在です。マスコットキャラクターの誕生地として設定されているのもポイント! 「塩の道」を歩けば、福島の歴史とともに、そこに暮らす人々の日常も垣間見えてきそうです。

*2018年に除染が行われておりますが、現在は、入山禁止となっています。詳しくは、以下のサイトでご確認ください。

・富岡町観光協会

https://tomioka-tourism.com/mountain/

 

「塩の道(大倉山森林公園)」の歴史、文化的な価値、魅力

・200年前、海から内陸へと文化や物資が運ばれていたとされる「塩の道」
・大倉山は、古くから浅間神社が祀られ親しまれてきた
・富岡町キャラクター「とみっぴー」の誕生地とするなど、今も地元に愛される大倉山

ふかしま。
レビューの平均:  
 0 レビュー

レビュー投稿
1
2
3
4
5
送信
     
キャンセル


レビュー投稿

ふかしま。編集部
ふかしま。編集部