【富岡町】900年、互いに守り守られてきた『宝泉寺のシダレ紅桜』

2021.01.26
地域密着 #双葉郡#宝泉寺#富岡町#寺社仏閣#枝垂れ桜

富岡町は桜の町として知られ、春の散策を楽しむにはもってこいの地域。中でも「夜の森の桜並木」で桜のトンネルをくぐれば、『日本に春があってよかったな〜』と実感できる至福の体験となりそう。寺社仏閣が好きな方には、桜並木からほど近い「宝泉寺の枝垂れ紅桜」がおすすめ。今回は、双葉郡富岡町の「宝泉寺」の魅力に迫ります。

 

四季を感じる庭が魅力的な由緒あるお寺、宝泉寺

真言宗・智山派「紅葉山宝泉寺」は、康和元年(1099年)一意法師が初めて開いたと伝えられる、町内でも特に歴史ある格式の高いお寺です。町の文化財にもなっている同寺の枝垂れ桜は、開山当初に植えられたものではないかと推察されています。およそ樹齢900年を超えた非常に稀な老樹であり、歴史的価値の高い貴重な存在として、大切に守られています。

近くから見上げると、この巨木の圧倒的な迫力にしばし時を忘れそうです。根本近くには、表情豊な七福神が並び、桜とのコラボはまるで浮世絵の世界のよう。近くで楽しむことも味わい深いですが、桜の周りには視界を遮るものがなく、遠くからでもその優美な姿を楽しむことができます。満開のときは、まるで空に桜色の羽衣が流れているような惚れ惚れとする景色が見られることも。

宝泉寺での楽しみは桜だけにとどまらず、春に寺院前の道に咲く水仙、夏は蒼青と茂る緑、秋の見事な紅葉も見逃せない。9月末には彼岸花が満開。11月半ばにはもみじが真っ赤に染まり、散った落ち葉が足下に華やかに敷き詰められるシーンも。雪が降れば、枝垂れ桜をはじめ、寺内の木々たちや立ち並ぶ灯籠、お地蔵さまに降り積もった雪たちが、粛々とした美しさを演出してくれます。このように、一年を通して四季を味わえる宝泉寺。町の人々や観光客の癒しとして、子供達の歴史教育の場として、今も昔も変わらずここにあります。

 

地元に守られ、それに応えるように咲き続ける桜

かつて、三つの枝が地上まで垂れ下がり、見事に咲き誇る姿を見せていたこの枝垂れ桜。しかし近年、次第に衰えが目立ち始め、県は、昭和56年(1981年)に二つの枝を落とし、腐食による空洞を処理する保全工事を行いました。900年近くの間、自分の力で立ち続け、お寺や町を見守ってきたこの大樹に対する、町の人々の感謝の気持ちと、これからも大切な遺産として継承して行きたいという思いが感じられます。

2019年には、4月上旬に見頃を迎え、震災復興の願いを込めたライトアップ が施されました。ライトアップされた枝垂れ桜は、花びらのひとつひとつが浮かび上がるように輝き、日中の柔らかい色合いとは、また違った表情を見せてくれます。特に夕暮れ時、赤と青が混じり合う空を背景にした桜は、非常に幻想的です。

震災直後は、御堂へと向かう参道に並ぶ灯籠が、倒れたり割れたりしたままになっている場面もありました。しかし、復興が進み、元の美しい参道に整えられ、その様子を見て町の人々も安堵したことでしょう。2021年3月には、新しい本堂が完成予定です。震災以来、中止になっていた富岡町の「桜まつり」も、2018年に復活しました。枝垂れ桜だけではなく、同寺の駐車場に立ち並ぶ桜の巨木たちも見ものです。訪れた人の心を踊らせてくれることでしょう。

* 富岡町「桜まつり」は、新型コロナウイルスの影響で2020年は中止となりました。開催予定などは下記よりご確認ください。

・富岡町オフィシャルサイト

https://www.tomioka-town.jp/index.html

 

まとめ 「宝泉寺の枝垂れ紅桜」の歴史、文化的な価値、魅力とは?

全国でも数えるほどしかない、樹齢900年を超える枝垂れ桜。お花見として楽しむことはもちろん、歴史的、文化財としての価値も高く一見の価値あり。建立から900余年の時を経た宝泉寺もまた、歴史的価値が高い存在でありながら、町の人々の身近な存在としても親しまれているところがポイント。富岡町の四季を愛でるなら、是非「宝泉寺」に出かけてみてください。

 

「宝泉寺の枝垂れ紅桜」の歴史、文化的な価値、魅力

・樹齢900年を誇る枝垂れ桜は、大変貴重な文化財
・桜が衰退した際に、県で保全工事を行い大切に守られてきた
・富岡町の四季が楽しめる、自然に溢れた宝泉寺の庭が魅力的

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