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2021.03.09
「磨崖仏」についてご存知ですか? インドで生まれたと言われ、その後、日本には奈良時代あるいは平安時代に伝わったと言われる石仏で、その姿は普段、仏像にあまり興味のない方にもインパクト与えるもの、歴女なら必見です。今回は葛尾村にある7体の「磨崖仏」についてご紹介いたします。
「磨崖仏」とは、自然の岩壁や露岩、転石に造立された仏像のことを言い、全国に点在しています。なかにはそそり立つ岩壁や岩壁を龕状に彫った内側に刻まれたものもあります。
発祥はインドと言われていますが、アジアの仏教圏で広く行われ、中国、朝鮮に多く見られますが、インドのアジャンター石窟、エローラ石窟、中国の雲岡石窟、龍門石窟などは特に有名。日本には奈良時代に伝わったと言われています。なお、日本における磨崖仏は、滋賀県栗東市の狛坂寺址の三尊磨崖仏が最初の事例とも言われています。
当時を振り返ると、平安時代前期から後期に日本各地で多くの磨崖仏が盛んに造立されるようになり、分布は九州地方、近畿地方、関東地方、北陸地方、東北地方に広がったそうです。中でも大分県には全国の磨崖仏の6~7割が集中していると言われています。
葛尾村の「磨崖仏」は、宝永6年(1709年)に作られた石仏で高さ5m大岩に文珠菩薩・大日如来・阿弥陀如来・聖観音菩薩・地蔵菩薩・不動明王・虚空蔵菩薩と7体の仏が刻まれています。こちらは葛尾の「お大尽」様が彫らせたといわれており、屋敷の裏手の山にひっそりと刻まれています。
葛尾村の磨崖仏
住所:福島県双葉郡葛尾村大字葛尾字敷井畑地内
アクセス:磐越自動車道船引三春ICから車で約40分
常磐道浪江ICから約40分
葛尾村の「磨崖仏」の姿を目に焼きつけたらぜひ、周辺の観光、歴史スポットにも足を運んでみてください。きっと歴女心をくすぐってくれるはずです。
葛尾村指定の有形文化財。大永2年(1522年)勧請。従前は薬師如来の祭祀でしたが、「大国主命・言代主命」を祀っています。明治2年(1869年)神社法改正に伴い、「磯前神社」となったためか屋根には宝珠、欄間の彫刻には狛犬が見られるのが特徴。内部には文久3年(1864年)、明治15年(1882年)などと記された彩色奉納絵馬が残ります。
磯前神社
住所:福島県双葉郡葛尾村葛尾
アクセス:浪江駅からバスで60分
船引三春ICから車で40分
江戸時代から明治まで栄華をほこった松本一族の邸宅跡であり、しだれ桜や京都・近江から取り寄せたといわれる紅葉が風情あるスポットです。邸宅跡には築城用石を用いられ、池は近江八景をかたどる等豪壮を極め、さらには今回ご紹介した磨崖仏もこちらにあります。
葛尾大尽屋敷跡公園
住所:福島県双葉郡葛尾村大字葛尾字敷井畑84-3他
アクセス:船引三春ICから車で40分
田村市と浪江町の境界付近の田村市側を流れる高瀬川の支流に懸かる落差20mの分岐瀑。うっそうとした原生林に囲まれた神秘かつ幻想的な滝です。滝までの遊歩道は整備されているので、ぜひ散策して”癒やされ”てみてはいかがでしょうか。
行司ヶ滝
住所:福島県双葉郡葛尾村大字落合字手倉
アクセス:浪江駅からバスで30分
いかがでしたでしょうか。それ自体、一言の価値がある葛尾村の「磨崖仏」ですが、葛尾大尽屋敷跡公園ほかを含め、周辺は歴女心をくすぐるスポットがたくさん。ぜひ、一度この地を訪れて、歴史付けの1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
・7体の仏が刻まれてた東北でも貴重な磨崖仏である
・葛尾大尽屋敷内のしだれ桜、紅葉とあわせて観光スポットの目玉として認識されている
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