時代を超えてきた御祭神と共に、次世代を切り開く富岡町「諏訪神社」

2021.01.26
地域密着 #おすわさま#富岡町#寺社仏閣#美穂須須美命#諏訪神社

「諏訪神社」といえば、「おすわさま」として親しまれ、信濃の諏訪大社が有名です。富岡町の諏訪神社も、信濃の諏訪より奉遷されたといわれており、歴史的に興味深いスポット。普段は、地元の神さまとして親しまれるひっそりとした神社で、観光スポットとしては穴場かもしれません。富岡町の寺社仏閣を巡るなら、おさえておきたいところ。今回は、富岡町の「諏訪神社」を深掘りしてみたいと思います。

 

森のなかにひっそりとある、鳥居、杉森、厳かな本堂

富岡駅から車で約4分の地にある、富岡町の「諏訪神社」。周りは木々に囲まれ、町の中にあることを忘れるような、ちょっと非日常で、神聖さが感じられる場所です。入り口となる石の鳥居をくぐると、参道の中ほどに現れる真っ赤な鳥居が立つのが見えます。わきに立ち並ぶ、立派で太い幹回りの杉たちは迫力満点。境内の杉森は、町の「緑の文化財」に指定されており、「夫婦杉」「太郎杉」などの名称もあるとか。木々に囲まれて佇む本堂は、力強い木堀り細工が施され、重厚感たっぷりです。

勧進の時は不明とのこと。かつて、近隣の村々(上手岡、下手岡、千里、本町、小浜、仏浜、小良ヶ浜、大管)の総鎮守であったとされています。御祭神は、「美穂須須美命(みほすすみのみこと)」という、海の大漁を祈願する神様です。神殿は、伊勢神宮の内宮・外宮と同じ、「神明造り」に反りを持たせた「単層流れ造り」という建築様式で、1698年(元禄11年)に造られてから、再建が重ねられてきたとのこと。

毎年、「浜下り」という神事が行われることで有名な神社のひとつでもあり、4月には「巫女舞」の奉納や、「稚児行列」「樽神輿」とともに海まで下る華やかな祭事の様子を見ることができます。「浜下り」は、富岡町内の「四十八社神社」や、楢葉町の「大滝神社」などでも催され、このあたりの地域で見ることができる独特の文化です。タイミングが合えば、ぜひ一度お目にかかりたいもの。

 

諏訪神社から、地域復興にむけてのメッセージ

2019年8月には改修が完了し、参道わきの灯籠や社務所などが新設された同神社。2020年大晦日から2021年元旦にかけて、「光のモニュメント」と称したイベントが行われ、空までのびる青い光の筋の演出や、新しくなった灯籠にあかりが灯る様子はとても幻想的でした。このイベントは、2017年南相馬市で地域再生の願いを込めて始まったもの。南相馬の町のシンボルだった「原町無線塔」を再現したもので、2021年はこの諏訪神社に白羽の矢が立ったようです。

また、2020年秋、いわき経済新聞の記事によれば、東日本大震災以来10年ぶりとなる七五三の神事が執り行われたとのこと。震災前は約100組が七五三のお祝いをしていたというほど賑わっていた同神社。参拝した家族は、また以前のように慣れしたしんだ地域で祝えることを喜び、宮司の宇佐神さんは、「富岡町でこのような日常が戻ってきていることを知って欲しい」とメッセージを送りました。

参照:いわき経済新聞

https://iwaki.keizai.biz/headline/385/

富岡町の諏訪神社を訪れたら、周辺の寺社仏閣もチェックしたいところ。樹齢900年を超える枝垂れ紅桜があることで有名な「宝泉寺」や、諏訪神社と同じ浜下りの神事を行う「四十八社山神社」など。火産の神といわれている「愛宕神社」や、目の神様として知られる「日吉神社」と、ユニークな神社も気になるところ。富岡町、寺社仏閣巡りを楽しんでみてください。

 

まとめ 「富岡諏訪神社」の歴史、文化的な価値、魅力とは?

江戸時代に建立されてから再建を繰り返しながらも、時代を超えて地域を見守ってきた富岡町の諏訪神社。いつこの地に来たかは不明ではありますが、信濃の諏訪より奉遷されたいわれのある神社です。樹齢高い杉森や、歴史を感じる鳥居や本堂が見もの。東日本大震災後の復興に向けて、さきがけとなって神事の再開を行うなど、これからも町にとって大切な文化財です。

 

「(富岡町)諏訪神社」の歴史、文化的な価値、魅力

・信濃の諏訪より奉遷され、江戸時代に建立した歴史ある神社
・境内の杉森は「緑の文化財」に指定されている
・地元の神事・祭事を行う、町の人にとって大切な文化財

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