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2021.03.09
福島県中部の二本松市の中央部にある阿武隈川沿岸にある台地「安達ケ原」。鬼婆伝説の地に建つこのエリアには今なお、鬼婆の住家であった岩屋、出刃包丁を洗った血の池などが残っています。現在の「安達ケ原」はどんな場所なのかご紹介したいと思います。
*安達ケ原の鬼婆および黒塚については関連記事をご参照ください。
「安達ケ原」の今をご紹介する前にまずは過去、もしくはこの地に残る伝説についての説明は避けて通れません。それが「安達ヶ原の鬼婆」です。
概略を話すと奥山に棲む老女が旅人を泊め、その人が寝静まった後に食べてしまうというお話。その後、ここを訪れた僧が「奥の部屋を覗かないように」という約束を破って見たところ、恐ろしい姿の鬼婆が追いかけてきたが観音像を取り出してお経を唱えたことで無事、成仏させたというのがこの話の大筋です。
この話のリアルなところは、阿武隈川の老杉の根本に鬼婆が眠る「黒塚」という墓があること。そして、平兼盛が和歌で
陸奥の安達が原の黒塚に鬼籠もれりと言ふはまことか
と詠んでいる点です。
能の演目となったり、歌舞伎や文楽でも「奥州安達原」で伝えられる他、浮世絵にもその様子が描かれるなど、単なる”昔話”で片付けられないところがこの話のポイントです。
ただし、現在もおどろおどろしい地かというとそうではなく、舞台となった場所はキッズパークも併設する観光スポットに様変わりしています。
先にご紹介した通り安達ケ原と聞くと黒塚を思い浮かべていたのは過去の話。現在では花見スポットやテーマパークとして週末は親子連れなどに賑わいます。そこでここでは黒塚など鬼婆のスポットはもとより、テーマパークや花見の絶好のスポットなどをご紹介します。
安達ヶ原の鬼婆伝説の地に建つふるさとの文化や歴史を伝えるテーマパーク。村内には先人の暮らしを間近で見ることの出来る農村生活館や絹の家、江戸末期の中流武士の邸宅を再現した武家屋敷など当時の風景が広がります。
安達ヶ原ふるさと村
営業時間:9:00~17:00 *施設により異なります
住所:福島県二本松市安達ヶ原4丁目100
アクセス:二本松駅からバスで15分(「安達ヶ原」バス停下車)
二本松駅からタクシーで10分
謡曲や歌舞伎「黒塚」知られる鬼婆伝説の墓。鬼婆を埋めたという場所には古歌が刻まれた石碑が立ちます。また、近くの観世寺境内には巨石を積んだ鬼婆の住家や石像があります。
安達ヶ原の「黒塚」
料金:大人400円 子供200円
住所:福島県二本松市安達ヶ原四丁目地内
アクセス:二本松駅からバスで15分
安達ヶ原バス停から徒歩で5分
二本松ICから車で10分
阿武隈川の近くにある安達ケ原公園は、桜の名所として知られています。そのため春になると多くの花見客がここを訪れます。また平兼盛が「みちのくのあだちが原の黒塚に鬼こもれりと聞くはまことか」詠った有名な鬼婆伝説の地でもあり、鬼を埋めたという黒塚や、住んでいた岩屋、包丁を洗ったという血の池などが残っています。
安達ケ原公園
住所:福島県二本松市安達ヶ原
アクセス:二本松駅からバスで20分
二本松ICから車で15分
いかがでしたでしょうか。鬼婆や黒塚の地でお馴染みだった「安達ケ原」一帯は、現在ではお子様連れで楽しめる週末の観光スポットして変貌を遂げています。この地をの楽しむ方法は人それぞれ。テーマパークや桜の名所として楽しむか、あるいは鬼婆が眠る地として散策するか・・・。
・黒塚は鬼婆の伝説を今も伝える重要な史跡である
・安達ケ原公園は、桜の名所
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